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【2026年3月】ロンジェビティ最新ニュース|Function Health $2.5B評価、NAD+がアルツハイマーに効果の可能性

longevity · 8min read · 2026-03-07

【2026年3月】ロンジェビティ最新ニュース|Function Health $2.5B評価、NAD+がアルツハイマーに効果の可能性

2026年3月のロンジェビティ最新ニュースを厳選。Function Health $298M調達、NAD+の認知症研究、WHOOP $575M調達など海外動向を日本語で解説。

この記事のポイント

  • Function Healthが評価額$2.5Bに到達、DTC健康診断の新潮流
  • Nature Aging誌でNAD+が神経変性疾患の進行を遅らせる可能性を報告
  • WHOOPが$575M調達、評価額$10.1BでIPO準備を本格化
  • NMNサプリ市場は2035年に約5,849億円規模へ成長見込み

2026年3月、ロンジェビティ業界で大型の資金調達と科学的ブレイクスルーが相次いだ。この記事では、以下の注目トピックを取り上げる。- DTC健康診断のFunction Healthが評価額**$2.5B**(約3,750億円)に到達

  • NAD+がアルツハイマー・パーキンソン病の進行を遅らせる可能性がNature Agingで報告
  • WHOOPが**$575M調達・評価額$10.1B**(約1.5兆円)でIPO準備を本格化

「ロンジェビティ(長寿科学)」は、もはやシリコンバレーの一部の富裕層だけの話ではない。では、それぞれのニュースを詳しく見ていこう。

Function Health、$298M調達で評価額**$2.5B**到達 ── 「人間ドック」を再定義するDTCプラットフォーム

2025年11月、テキサス州オースティン拠点のFunction Healthが、Redpoint Ventures主導のSeries Bで**$298M**(約447億円)を調達した(出典: TechCrunch)。評価額は**$2.5B**(約3,750億円)。累計調達額は**$350M**超に達している。

同社が提供するのは、160種類以上の血液検査と全身MRIをサブスクリプション形式で受けられるサービス。年間メンバーシップを**$499から$365**に値下げし、より広い層へのリーチを狙う。

注目すべきは、新たにローンチされた「Medical Intelligence Lab」。個人の健康データをAIが解析し、パーソナライズされた健康インサイトを提供する仕組みだ。a16z、Battery Ventures、NBA選手のBlake Griffinらも出資しており、投資家の顔ぶれが厚い。

日本への示唆

日本の人間ドック市場は約8,000億円矢野経済研究所推計)規模と推定される。しかし、160項目の血液検査を年間約5.5万円で受けられるDTCモデルは国内に存在しない。Function Healthが日本法人を設立する前が、パートナーシップの最大のチャンスといえる。

NAD+がアルツハイマー・パーキンソン病の進行を遅らせる可能性 ── Nature Aging掲載の大規模レビュー

2026年3月24日、Nature Aging誌に画期的なレビュー論文が掲載された(出典: ScienceDaily / Nature Aging)。オスロ大学・Akershus大学病院を中心に、世界25名超の科学者が共同執筆したものだ。

NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は、細胞のエネルギー産生やDNA修復に不可欠な分子。加齢とともにNAD+レベルが低下することが、アルツハイマー病やパーキンソン病の原因要因となる可能性が示唆されている。

では、どうすればNAD+を補充できるのか? レビューでは、NR(ニコチンアミドリボシド)やNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)といったプリカーサー(前駆体)の投与試験で、記憶・代謝・運動機能の改善を示す初期データが報告されている。

論文の主著者の一人であるJianying Zhang博士は「NAD+代謝の微調整は、加齢に伴う健康低下や早老疾患の遅延に有望だ」と述べている。ただし「適切な用量、長期安全性、個人差の理解にはさらなる研究が必要」とも付け加えている。

日本への示唆

NMNサプリメント市場は2025年に**$4.09億**(約614億円)、2035年には**$38.99億**(約5,849億円)に成長する見込みで、CAGR(年平均成長率)は**20.2%**と報告されている。日本はNMN認知度が世界的にも高く、Nature Agingというトップジャーナルからのレビューは市場への追い風となるだろう。

⚕️ Disclaimer

NAD+関連サプリメントの効果は研究段階にある。具体的な健康課題については、必ず専門の医師に相談してほしい。

WHOOP、$575M調達・評価額**$10.1B**でIPO準備を本格化 ── 日本は依然として未進出

2026年3月31日、ウェアラブルヘルスデバイスのWHOOPが**$575MのSeries Gを発表した(出典: TechCrunch)。評価額は$10.1B**(約1.5兆円)に到達。累計調達額は約**$1.4B**に達している。

創業者のWill Ahmed CEOは「次のステップはIPOだ」と明言(出典: Bloomberg)。2025年にキャッシュフロー黒字化を達成し、サブスクリプション数は前年比103%増(Bloomberg)。ブッキング収益は年間$1.1B(約1,650億円)のランレートに到達した。

WHOOPの特徴は、デバイス本体を無料で提供し、月額サブスクリプションで収益化するモデル。画面を持たないミニマルなデザインで、血圧モニタリングやペースオブエイジング(生物学的老化速度)の測定機能を搭載している。

日本への示唆

驚くべきことに、WHOOPは2026年4月時点でも日本への配送に対応していない。日本のスマートウェアラブル市場は推定800〜1,200億円IDC Japan推計)規模。Oura Ring(評価額**$5.2B**)と合わせた「ウェアラブル二強」が日本未進出のまま、という状況は注目に値する。

幹細胞治療市場、$205億から**$597億**へ成長予測 ── 消費者向けロンジェビティクリニックが急増

幹細胞治療市場は2026年に**$205億**(約3.1兆円)規模。2035年には**$597億**(約9.0兆円)へCAGR **12.66%**で成長すると予測されている(出典: Precedence Research / GlobeNewswire)。

特に注目すべきは、従来の臨床研究向けから「消費者向けロンジェビティクリニック」への市場シフト。米国・メキシコ・タイ・日本で「アンチエイジング目的の幹細胞点滴」を提供するクリニックが増加している。

日本ではPMDA(医薬品医療機器総合機構)が、老化フレイル治療を対象とした間葉系幹細胞のPhase 2臨床試験を承認済み(ただし臨床試験段階であり、治療効果が実証されたわけではない)。再生医療セグメントが市場の**93%**を占める最大シェアとなっている。

日本への示唆

日本は2014年施行の再生医療等安全性確保法のもとで認定クリニック数が拡大中。ただし、効果を過度に謳うクリニックも散見される。薬機法の観点から、「幹細胞治療で若返る」といった断定的な表現には注意が必要だ。

Fountain Life、Series Bで**$1,800万**調達 ── ロンジェビティ診断プラットフォームの可能性

ロンジェビティ特化の総合診断プラットフォームFountain Lifeが、Series Bで**$1,800万を調達した(出典: Fountain Life公式)。累計調達額は$1.08億**に到達。EOS Venturesがリードを務めた。

同社は高精度の早期疾患検出、バイオマーカー解析、パーソナライズド健康計画を提供する。Function Healthが「検査の民主化」なら、Fountain Lifeは「検査の高度化」というポジション。

グローバルの抗老化市場は2025年に**$850億超(Grand View Research)(約12.8兆円)、2030年には$1,200億**(約18兆円)に達する見込みだ。ロンジェビティセクター全体へのVC投資は累計**$130億**超(Longevity.Technology)。資本の流入速度は加速している。

日本への示唆

���本政府が「J-RISE」イニシアティブでヘルスケアスタートアップ��援を強化する中、ロンジェビティ診断への関心は日本でも高まっている。予防医療の高度化が進む日本において、包括的な健康診断サー��スへのニーズは今後さらに拡大するだろう。

AG1が14年間の単一商品DTCモデルから転換 ── 年商**$6億**見込みで小売進出

AG1(旧Athletic Greens)が、創業14年間貫いてきた「単一商品・DTC専一」モデルからの転換を発表した(出典: Fortune)。CEO Kat Cole氏は2025年年商**$6億**(約900億円)の達成を目標に掲げる。

新フレーバー(トロピカル・Berry・Citrus)の投入に加え、Vitamin Shoppe、フィットネスクラブLife Time、空港自動販売機への展開を進めている。83種類の成分と100億CFUのプロバイオティクスを1杯に凝縮したグリーンパウダーは、ウェルネス実践者の間で圧倒的な知名度を誇る。

日本への示唆

AG1はAmazon JPでの並行輸入品が流通しており、日本のウェルネス愛好者の間でも認知度が高まっている。小売展開フェーズに入ったことで、日本でもさらに入手しやすくなる可能性がある。

日本ロンジェビティ市場の全体像 ── Build Longevity Japan 2026から見えるもの

Build Longevity Japan 2026の開催データによると、日本のヘルス&ウェルネス市場は2025年にUSD 214.5億(約3.2兆円)規模(出典: Build Longevity Japan)。CAGR **3.47%**で2034年にはUSD 291.7億(約4.4兆円)に到達する見込みだ。

日本は65歳以上人口が29%を超える超高齢社会。HealthTech Wearables市場はUSD 43億Fortune Business Insights)(約6,450億円)規模に成長している。厚生労働省「健康日本2030」が予防医療・ウェルネスを国家政策として推進する中、海外ロンジェビティブランドにとって日本は最優先参入市場の一つだ。

また、Japan Health展示会は2026年からWHX Osakaにリブランド。グローバルビジネス機会の拡大を図っている。

日本への示唆

海外のロンジェビティスタートアップが日本市場を「次の成長フロンティア」と位置づけ始めている。Build Longevity Japanのようなイベントは、投資家・創業者・臨床医が一堂に会する場として注目に値する。

編集後記 ── ロンジェビティの民主化が加速した2026年3月

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2026年3月の最大のテーマは「ロンジェビティの民主化」。Function Healthが年間$365で160項目の検査を提供し、WHOOPがデバイス無料のサブスクモデルで1.5兆円企業に成長。「健康データは一部の富裕層だけのもの」という時代は終わりつつある。

Function Healthが年間**$365**で160項目の検査を提供し、WHOOPがデバイス無料のサブスクモデルで1.5兆円企業に成長する。この流れは「健康データは一部の富裕層だけのもの」という時代の終わりを告げている。

一方で、日本市場にはまだ空白が多い。WHOOPもFunction Healthも日本未進出。NAD+サプリのエビデンスは蓄積されつつあるが、消費者が正しい情報にアクセスできる環境は整っていない。

Scratch Secondでは、こうした海外の最新動向を日本語で、科学的根拠とともに発信し続ける。「知ること」が最高のウェルネス投資だと、当社は考えている。

よくある質問

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最終更新: 2026年4月1日

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著者: 宮本博勝(Hiro)

Scratch Second代表取締役。南米食品サプライヤーでの法人営業を起点に、シリコンバレー発のフードテック企業のVP of Salesとして日本市場のゼロイチ立ち上げを指揮。大手コンビニ2,400店舗への商品導入、国際博覧会への原料提供。現在は世界最大級のIT企業にてアジア地域のビジネス開発に携わる。プライベートはヨット、ヨガ、サウナを日課とするウェルネス実践者。最新のヘルステックと日本の伝統的ウェルネス文化の融合をテーマに情報を発信。